モノづくりに個性的なデザインを
工業技術見本市 テクニカルショウヨコハマ
毎年開催されます展示会、テクニカルショウヨコハマ
弊社が参加しています地元のモノづくりチーム
メイドインつづき
ここの有志の会社と合同で、弊社も横浜ものづくりゾーン内において出展致します。
2022年2月2(水)~4日(金)
場所は横浜市みなとみらい地区にありますパシフィコ横浜です。
最近はフェイスシールドの出展がメインでしたが、今回は久々にダイカスト金型がメインです。
そして弊社以外にも様々な分野の魅力的な企業や大学などの研究機関も出展します。
何か新しいつながりを探すきっかけとして、ぜひお越しください。
絵画をデジタル化してみた
そこで何か新ネタが無いとな~ということで、今回はエドヴァルド・ムンクの有名な絵画、ムンクの叫びを彫ってみました。
これは特に金型というわけではないのですが、一般の人が少しでも金属加工に興味もってもらえるようネタで作ったものです。
CADでモデリングして、それをマシニングでアルミの板に彫りこんだものになっております。
ちょっとSTLデータは表示の都合上、ホラー感が増しておりますが(笑)
拡大すると三角形の集合体となっています。
STL形式、いわゆるポリゴンデータという三角形の点群の集合体で表示したものです。
きめ細かな表現をしようとすると、データ量は膨大になりやすいのですが、最近はデジタル化が進んだおかげでCAD/CAMだけでなくCGソフトや、普通のネット用のブラウザでも見られるようになってきました。
STLデータは、3Dスキャンして形状をデジタル化するのが一般的です。
しかし、スキャナーの精度は限界があります。
弊社が作るモデルような0.1mm前後の単位でスキャニングするのはまだ難しいです。
それにあくまでもデジタル化するだけなので、最初に欲しいモデルも必要です。
なので全く何もないゼロから作ることもできません。
今回は画像に基づいて作るということで、ただの画像をCADに取り込み、それをFreeFormというソフトでモデリングしていきました。
これだと、思ったようにどんな形でも好きなように作成できます。
実はこの技術、平成24年度のものづくり補助金で弊社が採択されたものです。
今や特別進んだものではなくなりましたが、当時はまだこういったものを扱う方法が少なく、立体形状で模様を彫りこむのはあまり見かけません。
下の画像は、その時の成果としてサンプル製造したものです。
時代も進み、3Dスキャナーもモデリングソフトも多種多様になりました。
こういった技術は人形・フィギアなどでは積極的な利用もあるようですが、工業製品においては効果的に利用しているものがあまり見かけません。
機能部品であればもちろん不要ですが、外観部品であれば他との差別化のため目を引くデザイン性も問われる時代になりました。
今こそこういった技術でデザイン性のある、新しいモノづくりもできるのではないでしょうか。
この富嶽三十六、神奈川沖は画像を元にCADでデジタルモデリングしたものです。
現物を見ないと凹凸感はややわかりにくいのですが、ただの印刷画像と比較して立体の方が高級感が増してきます。
立体に彫りこんだアルミの板の方は、上が正しく見える方で、下は凹凸も逆になった、つまり金型にした場合のサンプルです。
こちらも今回のテクニカルショウヨコハマに出展します。
アイデア次第でまだ何かできるはず
絵を指で感じることができる。
目の不自由な人に喜んでもらえると思う一つのアイデアです。
需要と供給のバランスが合うようにできれば、こういうのも新しいプロダクトになるかもしれません。
実を言うと弊社は金型屋であり、メーカーではない。
そうした意識が根強く、こういったものはどこからか依頼があるまで受け身でした。
しかしそれでは誰にも伝わらないし、ましてやデザイナーさんだってインスピレーションが湧くわけではありません。
そもそもこういったデザインができることすら知らない人も多いかと思います。
そこで今後は、こういったものもできるよ!
というサンプル作りをもっと積極的に行っていきたいと思っています。
昨今はどうしてもDX化や新しいテクノロジーにフォーカスが当たりやすいですが、そこに既存の技術を組み合わせることで、また新たな世界が開けていくのではないでしょうか。
さぁ、次は何を彫ろうかな?
今日も元気に金型作ってます!