フェイスシールドは意味が無い!?
ゴールデンウイークも明け、緊急事態宣言も明けるのかと思いきや、まさかの延長の事態になりました。
巣ごもり需要で伸びている業界はいいですが、航空、電車、百貨店、飲食業、レジャー、エンターテインメントなど苦しい状態が続いていると思います。
そういった中で、どうしたら飛沫対策と経済活動が両立できるのか?
そこで作り上げたのが首に掛けて使用する、弊社フェイスシールドです。
しかしながら、フェイスシールドは意味が無い、という意見をよく耳にします。
それは、スーパーコンピューターの富岳がシミュレーションした結果などを見た方々だと思います。
マスクは装着せず、頭部にフェイスシールドを装着したものでだと思います。
こちらがその理化学研究所が発表したYouTube動画です。
スーパーコンピュータ「富岳」記者勉強会 室内環境におけるウイルス飛沫感染の予測とその対策
https://youtu.be/MY_LMJzGZ6k
この時の検証では、不織布マスクといえども鼻の脇などからも抜ける、また布も微量に貫通する。
それとフェイスシールドはことごとく下に落下していく。
というものでした。
2020年8月のものです。
そして下のこの画像はその動画中の8:00頃のものを転載させて頂きました。
フェイスシールドも大きさ・形が色々
さて、ここで問題なのは、富岳で計算したのは頭部に固定して上からのもの。
弊社製品は逆さまで首にかけて下からのもの。
実は180度違うわけです。
そうなると、富岳でシミュレーションしたものとも異なります。
では、弊社が製作した首からのものは一体どうなのか?
その根拠・エビデンスは当然示さなければなりません。
そこで新日本空調株式会社様の協力を得て、独自に検証動画を撮影しました。
新日本空調株式会社様は、ビルの空調システムを設計・施工をしており、その中で空気中に漂うチリやホコリを撮影する技術を有しています。
今回はその技術をお借りして撮影となりました。
大高製作所・飛沫対策検証レポート(2021年5月8日)
<目的>
弊社フェイスシールド【レイヤード】は首に装着するオリジナル構造となっています。
そのため、飛沫がどのように飛散するのか、どこまで抑止するのか独自に検証しました。
<実験方法>
実験実施:有限会社大高製作所
実験協力:新日本空調株式会社
https://www.snk.co.jp/particle/
実施場所:新日本空調株式会社・本社ビル内ViESTラボ
https://www.snk.co.jp/particle/service2.html
撮影カメラ:微粒子可視化用超高感度カメラ「アイスコープ」
https://www.snk.co.jp/particle/product1.html
ラボ内の専用クリーンルーム内で撮影。
撮影の度に換気を行い、浮遊物をフィルターで除去しています。
撮影モデル:新日本空調株式会社社員
過去に何度も同様の撮影を経験し、飛沫が出る発声方法を熟知している方です。
装備を切り替える度に水で喉を潤し、差が出ないように工夫しています。
実施日:2021年4月12日
発声:タチツテト・パピプペポ
これは日本語の発声の中でも、最も飛沫が飛び出しやすいものです。
[検証動画]
【マスク無し】
時間0:06
タチツテトは斜め下45°方向に飛びやすく
パピプペポは真っ直ぐ正面に飛びやすいことがわかりました。
【不織布マスク】
時間0:20
よく防いでいます。
しかし若干の漏れがみえます。
マウスシールド
時間0:32
ある程度は受けていますが、上下から出ているのが見えます。
【フェイスシールド【レイヤード】(大・フルシート)】
時間0:48
正面・下方向は見えませんが、上から若干の漏れが見えます。
【フェイスシールド【レイヤード】(大・フルシート)+不織布マスク】
時間1:04
飛沫は確認できませんでした。
【フェイスシールドメガネタイプ】
時間1:20
パピプペポはまだ受け止めていますが
タチツテトに関してはほぼ効果が無いようです。
これがまさしく、フェイスシールドは意味が無い、の元です。
<実験考察>
一般的に推察できる物理の動きであったと思います。
下に穴が開いていれば飛沫も放物線を描いて落下する。
極小の軽い飛沫は不織布マスクでも若干漏れますし
レイヤードでは上に。
小さいマウスシールドよりは大きいレイヤードの方が防ぐ範囲が広い。
実験では、かなり大きな声で発声しています。
通常の会話ではここまで飛ばない可能性もあります。
しかし、大きなくしゃみですと逆に大きくなる可能性もあります。
個人差もあるでしょうが、違う方がモデルになっても同様の結果だと思います。
それと今回改めて注目したのは、特に大きい飛沫はフェイスシールドにくっつく。です。
実験後に改めてシートを検分すると、想像以上に飛沫の付着が見られました。
飛沫は、すべて空中を漂うわけではありません。
そのほとんどが水分であり、重さがあればあるほど引力に引かれて落ち、そして付着します。
通常の不織布マスクでは、この飛沫がどこまで付着したのか、全くわかりません。
しかし、フェイスシールドではこれが「見える化」として機能することもわかりました。
実際にどれだけ汚れたのか?
見ためがあまりに見苦しいので写真を掲載する事は避けますが、想像以上に汚れることもわかりました。
フェイスシールドは洗って再利用できます。
アルコールでなく、台所用中性洗剤で問題ありません。
そして古いマスクをいつまでも使い続けず、こまめに新しい物に交換することも改めて推奨いたします。
2021年5月8日時点で
厚生労働省のページで
一般家庭で使用される、台所用中性洗剤で洗浄することで充分有効であると明示してあります。
フレームは台所用中性洗剤での洗浄を推奨いたします。
シートは傷に弱いですので、基本的には汚れた場合は新しいものと交換を推奨いたします。
※今後の研究次第では、内容に変化があるかもしれないことはご了承ください
状況に応じて飛沫対策を
密な状態なのか
ソーシャルディスタンスが取れているのか
室外なのか室内なのか
換気は充分なのか
ほとんど喋らないのか
大声で喋るのか
動き回るのか
椅子に座ってほとんど動かないのか
体の調子が悪いのか
いたって健康の状態なのか
疾患を持っていて絶対に感染を防ぎたいのか
耳が不自由で、口唇術として口の動きが必要なのか
知覚過敏、湿疹などで肌が弱いのか
人前に出る仕事で、顔の表情を魅せる仕事なのか
何かしら障害をお持ちの方で、普通のマスクを装着できないのか
人それぞれ、状況は皆さん異なると思います。
その中でどういう対策がいいのか?
選択肢の一つとして、弊社の首掛けフェイスシールドを選んで頂けると幸いです。
<レイヤードの特徴>
実験結果により、当然ながら飛沫が正面のシートを突き抜けることはありませんでした。
そして下方向にもまき散らさない。
ということは、手で触るものに飛沫が当たることを防ぎます。
昨今、メガネタイプを逆さまにして首に装着されている写真も散見します。
しかしこれは首かけ専用ではないために隙間もでき、当然下方向に飛沫が漏れやすいです。
もう一つ、シートサイズが大きいのもレイヤードの特徴です。
(30cm×34cm)
一般に市販されてるものの中では最も大きいです。
これにより防御力を高めています。
また、曇り止め加工も施してあります。
この大きさで曇り止めを加工すると、どうしてもコストが上昇してしまいました。
なので、格安で販売されているものと比較すると、同じフェイスシールドなのに割高な印象になると思います。
もちろん、価格を下げる努力はしておりますが、基本性能として曇り止めで悩まないように。
また見ためをスッキリすることで、他人から見て圧迫感の無いように。
装着も首にカチューシャのように差し込むだけです。
片手の不自由な方も不自由しないように。
そしてこれから暑い季節に向け、風が頭部を通るので頭部固定の物と比較すると涼しいです。
経済活動をしながら、いかに快適な対策をするか?
皆さん苦しい状況だと思います。
弊社も昨年度は、月の売り上げが完全にゼロになることもありました。
それでも、町工場のモノづくりで世の中を救いたいと。
このコロナ禍に立ち向かう決意としてこのレイヤードを作りました。
皆様の生活が少しでも安心できますように。
そしてコロナ禍が早く終焉することを切に願っております。